念仏は 苦悩を
避けるのではなく
乗り越える力
光山道潤
覚法寺だより 第19号
分院の境内では、先日積もった雪が融けチューリップが芽を出し、一歩一歩春の訪れを感じることができるようになりました。2月は2週続けて記録的な大雪になり、慣れない雪掻きで大変な思いをされた方も多いことでしょう。お寺でも予定していた法事が延期となり、変更にされた方にはご希望に添えないこともあり申し訳ありません。
予定は、天候で大きく狂うものです。私たちの人生もちょっとしたことで変わってしまい予定通りにはいかないもののようです。お釈迦様は、そのことを「人生は苦なり」とお示しくださいました。それは、全ての事象は「縁」によって生じ・移り変わり・滅していくという道理であり、それを受け入れられないところに「苦」を生ずるというのです。つまり自分の思い通りにならない人生を思い通りになるものだと思っているところに問題があるようです。
先日閉幕したソチオリンピックでは、多くの日本人選手が活躍しました。史上最多7回目の出場で海外の選手からもレジェンド(伝説)と称されるジャンプの葛西紀明選手は念願の個人での銀メダルを獲得しました。5回目の出場でオリンピックはこれが最後と臨んだスキー女子モーグルの上村愛子選手は、惜しくもメダルには手が届きませんでした。メダルを取る実力はあってもこれまで怪我や失敗に泣かされてきたふたりです。しかし、その悔しさをバネとして努力を重ね全力を出し切った姿は、とても清々しいものでした。メダルの色や有無は問題にはなりません。
思い通りにならないことを受け入れることとあきらめることとは違います。思い通りにならないからこそ努力を惜しまない、今を大切に生きることに繋がるのではないでしょうか。
今月は、お彼岸を迎えます。苦悩を抱えたままに生きる力となり根底から支えてくださる阿弥陀様のみ教えをご一緒に聴聞しませんか。
合掌
平成26年3月1日
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光山道潤です (日曜日, 06 4月 2014 23:43)
法語掲載有り難くいただきました。
ご法味あふれる掲示伝道継続していってください。
称 名
覺法寺 嘉戸孝史 (月曜日, 07 4月 2014 22:34)
光山道潤様 暖かいコメントを頂きありがとうございます。
いのちのあらん限り続けて参る所存でおります。
今後とも宜しくお願い致します。 なもあみだぶつ