一人居て喜ばば二人と思うべし
二人居て喜ばば三人と思うべし
その一人は親鸞なり
(御臨末の御書)
覚法寺だより 第15号
今年は、台風が多く発生し、その犠牲となられた方、被害に遭われた方々のことを思うと胸が痛みます。異常気象は、我々人間の環境破壊によるところもあるといわれています。仏教の「縁起」(すべての事象は相依り相係わり合って成立するのであり、単独で成立することは無い)という考え方からも人間の欲望と無関係ではありえないことを自覚しながら生活していきたいと思います。
さて、今月も各地の本願寺派のお寺では、報恩講という宗祖親鸞聖人の御命日法要がお勤めされます。法要で歌われる仏教讃歌「報恩講の歌」を紹介します。
1、和歌の浦曲の 片男波の よせかけよせかけ 帰るごとく
われ世に繁く 通いきたり みほとけの慈悲 つたえなまし
2、一人いてしも 喜びなば 二人と思え 二人にして
喜ぶおりは 三人なるぞ その一人こそ 親鸞なれ(3~5省略)
この歌の歌詞は、『御臨末の御書』によるものです。
「我が歳きわまりて、安養浄土に還帰すというとも、和歌の浦曲の片男浪の、寄せかけ寄せかけ帰らんに同じ。一人居て喜ばば二人と思うべし、二人居て喜ばば三人と思うべし、その一人は親鸞なり」
我なくも 法は尽きまじ 和歌の浦 あをくさ人の あらんかぎりは
御臨末の御書
750年前にご往生を遂げられた親鸞聖人ですが、今もなお、そのみ教えに導かれ、お育てにあずかりながら阿弥陀様のお慈悲に支えられて生きる人が大勢いらっしゃいます。一人一人が親鸞様とともに歩む御同行御同朋であるという思いを新たにし、ご恩徳を讃えさせていただくのが報恩講です。
島根の覚法寺では、10月20日にお勤めさせていただきました。
覚法寺東京分院では11月17日(日)午後1時から報恩講をお勤め致します。ご予定の上お参り下さいますようご案内申し上げます。
合掌
平成25年11月1日
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