7月の伝道掲示板

先(さき)に生まれんものは後(のち)を導(みちび)き

後に生まれんひとは先を訪(とぶら)へ

                    道綽禅師(安楽集)

覚法寺だより 第11

早いもので、今年も折り返しました。7月と8月はお盆を迎えます。お盆は、宗派や地域によって様々な風習が残され伝えられているようですが、どのように準備をすればよいのか、お供物は、何をお供えするのか等ご質問をいただきます。

 そこで今月は、浄土真宗の門徒としてのお盆の迎え方について少し書かせていただきます。

 結論から申しますと、浄土真宗では、お盆に限っての特別なお飾り等はありません。まず、お仏壇の掃除を念入りにいたしましょう。お供え物は、普段と同じようにお菓子、果物等で結構です。夏野菜などもよいでしょう。お参りの後、お下がりをみんなでいただくことのできるものをお供えください。また、打敷(うちしき・仏具を置く前卓に掛ける荘厳用の布)を夏用に変えるとお盆らしくなってよいでしょう。

 浄土真宗には、お盆だからご先祖様が帰って来るという考えはありません。ですからご先祖様を迎えたり送ったりするためのお飾りは不要です。

親鸞聖人は、阿弥陀様のご本願のお救いにあずかりお浄土に往き生まれた方は、阿弥陀様と同じ願いとはたらきをもって後に続く私たちをお悟りの世界へと導いてくださることをあきらかにしてくださいました。ですから、先にご往生を遂げられた方は、常に私に寄り添ってくださいます。姿・形は見えないけれども、その願いはどこまでも私をお育てくださるのです。先立たれた方は、お盆だから帰って来るのではありません。常にともにいてくださるのです。そのことを見失っているのは、私なのかもしれません。

とくにこの1年で大切な方を失われた方は、先人の御心を訪ねてみませんか。それは、阿弥陀様の御心に耳を傾けることに尽きます。ご一緒にお聴聞してみませんか。

覚法寺東京分院では、7月21日午後1時から歓喜会(かんぎえ・お盆法要)を8月11日に定例法話会をお勤めさせていただきます。皆様お誘い合わせてお参りください。また、7月・8月にご自宅でのお盆のお参りをご希望の方は、お電話にてご相談ください。

                          合掌                              

 

  平成25年7月1日